Gitって結局、何のこと?
Gitとは、「ファイルの履歴を管理するツール」のこと
「Gitって何?」
一言で表すなら…
Gitは、ファイルの変更履歴を記録・管理できるツールです。
例えば、作成中のデータをうっかり上書きしてしまったり、どこをどう修正したか分からなくなってしまったり……そんな時に、過去の状態に戻れたら安心ですよね。
Gitは、「いつ・どこを・誰が・どう変えたか」という情報をきちんと残してくれるので、万が一の時にも、すぐに巻き戻せる仕組みになっています。
最近では、エンジニアだけでなく、Web制作やデザインの分野でも使われることが増えています。作業の履歴が残ることで、日々の業務がよりスムーズになるからです。
ちなみに:GitとGitHubはまったくの別物
「Gitについて調べていたら、GitHubっていうのも出てきた…」
そんなふうに感じた方も多いのではないでしょうか。
名前が似ているため混同されがちですが、GitとGitHubはそれぞれ異なる役割を持つものです。
●Git:あなたのパソコンの中で動作する「履歴管理ツール」
●GitHub:そのGitの履歴データをオンラインで共有・保管できる「クラウドサービス」
という違いがあります。
つまり、Gitが“ノート”なら、GitHubはそのノートをインターネット上で保管する“本棚”のようなもの。
Gitだけでも使えますし、GitHubはGitとセットで使うことで、その力を発揮します。

「Gitが本体、GitHubはその補助役」と考えると、だいぶ整理されるかもしれません。
例えば:Googleドキュメントの「バージョン履歴」と似ています
普段使っているツールに例えると、もっとイメージしやすくなります。
例えば、Googleドキュメントには「バージョン履歴を表示」という機能があります。
以前の状態を確認したり、書き換える前に戻したりできる、とても便利な機能です。
Gitも基本的には、それと同じ考え方です。ただし、もっと細かく、もっと自由に履歴を管理できる点が特徴です。
ファイルの編集内容を一つひとつ記録し、必要に応じて過去の状態に切り替えることができます。
しかも、複数人が同時に作業しても、誰が何をしたかが整理されるため、チーム作業にも非常に向いているのです。
Gitは「やさしい記録係」のような存在
Gitと聞くと、「専門的な知識が必要なツール」という印象を持たれるかもしれません。
でも実際には、仕組みはとてもシンプルで、やさしい機能が詰まっています。
Gitを導入することで、
・ファイルの更新履歴をすぐに確認できる
・操作ミスをしても、すぐに巻き戻せる
・誰がどこを編集したかが明確になる
・チームでの作業が整理される
といったメリットがあります。
特に「作業内容が頻繁に変わる」「複数人でファイルを編集する」といった場面では、Gitの便利さが大きく感じられるはずです。
なぜ現場でGitが使われているの?
間違えても戻れる、それが大きな安心感
日々の作業の中で、誰しも一度はこんな経験があるはずです。

うわっ、間違えてファイル上書きしちゃった… さっきの状態に戻したいけど、どうやって?
そんなときに活躍するのがGitです。
Gitはファイルの更新履歴をこまめに残してくれる記録係なので、たとえ誤って保存してしまっても、「数分前」「1時間前」など、任意のタイミングにすぐ戻すことができます。
これが、作業者にとってものすごく大きな安心感になるんです。
「失敗したら戻せる」と思えるだけで、作業のストレスがぐっと軽くなります。
誰が、どこを、どう変えたかが見える
もうひとつ、現場でGitが支持されている理由は、変更の履歴が「人単位・場所単位」でしっかり残ることです。
例えば、Webサイトの修正作業で
「この部分、誰が直したんだろう?」
「なぜここだけレイアウトが崩れてるの?」
と感じたことはありませんか?
Gitを使っていれば、そのファイルのどこを誰が変更したかがひと目で分かります。
原因がすぐに特定できるので、無駄なやり取りや再確認が減って、作業効率が大きく向上します。
例えば:チームで同時に作業しても大丈夫
複数人でひとつのWebサイトを更新するとき、困るのが「編集のぶつかり」です。
同じファイルを別々の人が同時に直していたら、どちらかの変更が上書きされてしまう危険性がありますよね。
でもGitなら、それぞれの作業内容を分けて管理し、あとから1つにまとめる(=マージする)仕組みが整っているため、編集のぶつかりが起きにくくなります。
しかも、「Aさんが先にこの部分を編集してたから、あとで上書きしちゃった」みたいなことも、Gitの記録を見ればすぐに気づけます。
つまり、Gitはチーム作業の“交通整理役”としても非常に頼れる存在なんです。

ひとつのファイルをみんなで上書きし合うと、何が正しいのか分からなくなってしまうこともあります…
実務で「ありがたい」と感じる場面がたくさん
Gitの良さは、実際に作業をしているとどんどん実感できます。
・クライアントから「2日前の状態に戻して」と言われたとき
・急に別のメンバーが対応することになったとき
・自分の作業に自信がないとき
そんなときも、Gitが履歴を残してくれているおかげで、安心して作業を進められます。
特に、コードやデザインなど「形のないもの」を扱う仕事では、履歴があるだけで“見える化”されるというのは大きなポイントです。
GitとGitHubはどう違うの?
名前は似ているけど、役割はまったく別もの
「Gitについて調べていたら、GitHubっていうのも出てきたけど、これは同じものなの?」
初心者の方がよくつまずくポイントのひとつが、この2つの違いです。
確かに名前は似ていますが、GitとGitHubは、まったく別の役割を持っています。
・Git:自分のパソコンの中で使う「履歴管理ツール」
・GitHub:その履歴をインターネット上で保存・共有する「クラウドサービス」
という位置づけです。
つまり、Gitは作業の“記録帳”であり、GitHubはその記録を“みんなで保管・共有する金庫”のような存在です。

私は最初、「Git=GitHubの略称」だと思っていました。全然違うんですね!
例えば:Gitはスマホの写真、GitHubはそれを共有するクラウド
イメージしやすいように、日常的な例に置き換えてみましょう。
例えば、スマートフォンの中に保存している写真(=Git)がありますよね。
撮影した日付や加工の履歴が残っていて、自分の記録としてしっかり管理されています。
でも、そのスマホを持っていない人には見せることができません。
ここで活躍するのが、GoogleフォトやiCloudのようなクラウドサービス(=GitHub)です。
写真をクラウドにアップロードしておけば、家族や友人と簡単に共有できますし、誰がどの写真にコメントしたかなどもやり取りできます。
Gitは“記録するためのツール”、GitHubは“その記録を共有するための場所”という関係なんです。
離れていても、チームでスムーズに連携できる
現代の制作や開発の現場では、必ずしも全員が同じ場所で働いているわけではありません。
フルリモートのチームも増えている今、ファイルを安全かつ効率的に共有できる手段はとても重要です。
GitHubを使えば、誰かが行った編集内容を、チーム全員がすぐに確認できるようになります。
例えば、「Aさんが作業したコードを、BさんがレビューしてOKを出す」といった流れも、GitHub上で完結できます。
それに、GitHubには「コメント機能」「プルリクエスト(変更内容の提案)」「レビュー履歴」など、チームでのやり取りをスムーズにする機能がたくさんあります。
つまり:GitとGitHubは“コンビで使う”と効果的
簡単に振り返ると…
・Gitは、作業内容をローカルで記録するツール
・GitHubは、その記録をインターネットで共有・管理する場所
この2つは片方だけでも動きますが、一緒に使うことでより便利に、より強力なツールになります。
まとめ:Gitって、意外とやさしいやつだった
ここまで読んでくださってありがとうございます。
「Gitって何だろう?」というモヤモヤが、少しずつクリアになってきたのではないでしょうか。
Gitは、ファイルの変更履歴を記録して、いつでも戻せるようにしてくれるツール。
そして、その履歴をチームで共有したいときに使うのがGitHubでしたね。
難しい技術に見えていたかもしれませんが、実は「安心して作業するための仕組み」だったんです。
少し知るだけで、現場での会話にもうなずけるようになりますし、自分の作業にも活かせるヒントが増えます。
Gitを知ると、ちょっと“できる人”に近づけた気がしませんか?
そう感じてもらえたなら嬉しいです。
興味を持った方は、ぜひ一度Gitを触ってみてください。
もしくは、「まずはプロに任せて使い方を体感してみたい」という方は、私たちのようなコーディング代行サービスをぜひご活用ください。