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「オフショア開発=失敗」と思っていませんか?本当に成果が出る外注先の条件とは

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「オフショア開発=失敗」と思っていませんか?本当に成果が出る外注先の条件とは

「オフショア開発って安いけど、正直ちょっと不安…」
そんな気持ち、よくわかります。実際に「納期に間に合わなかった」「仕様が伝わらなかった」「修正対応がずさんだった」といった声は後を絶ちません。
でも、だからといって「オフショア=全部ダメ」ではないんです。うまくいっている企業がいるのも事実。大事なのは“外注先の選び方”と“体制の整え方”。
今回は、オフショア開発で失敗しやすい理由と、その回避法、そして成果を出すために必要なパートナー選びのポイントまで、実例も交えながらわかりやすく解説します。

なぜオフショア開発は失敗しやすいのか?

オフショア開発の失敗談って、実際にWeb業界で働いているとよく耳にします。
「コストを抑えるつもりが、むしろ時間もお金も余計にかかってしまった」「仕上がったものが全然イメージと違っていて、結局社内で作り直した」…など。

 

ではなぜ、これほどまでにオフショア開発は“失敗しやすい”のでしょうか?
この章では、品質トラブルや納期のズレ、そもそもすれ違いが起きてしまう原因を、リアルな背景から解き明かします。

品質と納期のズレ、原因は“ズレる前提”にある

まず多くの失敗に共通しているのが、「品質が低い」「納期に間に合わない」という問題です。
ただ、これは単に“海外の会社だから仕方ない”という話ではありません。

背景にあるのは、プロジェクトマネジメントの不足と前提のすり合わせ不足

 

たとえば、FigmaやXDのデザインデータを渡して「これでお願いします」と依頼したとしましょう。
日本ではそのまま忠実に再現するのが基本ですが、海外では「自分なりに良いと思うものにアレンジしておいたよ!」という文化があったりします。

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コーダくん

希望が決まっているのなら、細かい仕様まできっちり伝えた方がいいですね!

また、オフショア先のメンバーが10人いても、実際に進行管理や進捗確認をしてくれるのは現地の1人だけ、というケースも。
品質が担保される体制を構築していないまま開発がスタートしてしまい、手戻りが大量発生…なんて事例は珍しくありません。

“コミュニケーションの壁”は、言語だけじゃない

「英語が通じるから大丈夫」と思っていても、そこで安心するのは少し早いです。
というのも、オフショア開発で失敗する企業の多くは、“言葉は通じても意味が通じていない”という状況に陥っています。

 

例えば「イメージ通りでお願いします」という一文。
日本人の感覚なら、「デザインの意図を汲んで、極力そのまま再現する」と解釈しますが、
文化の異なる国では「自分なりに解釈してOK」というニュアンスで受け取られることもあります。

 

これは「暗黙の了解」や「行間を読む」文化がない国に依頼するとき、特に起こりやすい問題です。

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コーダくん

何気なく使っている日本語が、実はトラブルの火種になることもあるんですね。 (日本人同士のコミュニケーションも同じですね…)

また、開発メンバーとのやりとりに通訳者が入っていると、スピードも落ち、誤解も生まれやすくなります。
確認のラグが生じると、管理者側が進捗状況を正確に把握できず、対応が後手に回るのもよくある流れです。

よくある失敗例:要件定義が伝わらず迷走

ここで、よくある事例をひとつご紹介します。

ある制作会社が、海外チームにECサイトの開発を依頼しました。要件定義書はある程度整っており、「トップページ」「商品詳細」「カート画面」など、UI構成もデザインも共有済み。
しかし、納品された成果物は、ボタンの配置や配色が明らかに違う上、カートの仕様もまったく異なるものでした。

 

原因は、初期の「確認の頻度」と「コミュニケーションの設計」の甘さでした。
海外チームは「途中で何かあれば質問してくるだろう」と思っていた一方、日本側は「向こうで細かい調整をしてくれるだろう」と受け身に。

 

このように、双方が“相手がやってくれるだろう”と期待している状態が、失敗の温床になります。

オフショア開発は「事前対策ありき」で向き合うもの

誤解しないでいただきたいのは、オフショア開発自体が悪いという話ではないこと。
むしろ、正しい管理体制と確認フローがあれば、大きなコスト削減とリソース補填につながる手法です。

ですが、「発注しておけば何とかなる」ではうまくいきません。
文化・言語・体制の違いがあることを前提に、仕様の共有や進行管理の方法をしっかり設計する必要があります。

成功している企業がやっている“前提の整え方”

「うちが失敗したのは、相手が悪かったんじゃなくて、こっちの準備不足だったかも…」
そんな話を、筆者はこれまでに何度も聞いてきました。
実際、オフショア開発をうまく活用できている企業ほど、依頼前の整備にかなりの時間と手間をかけている傾向があります。

この章では、成果を出している企業が具体的にどんな“準備”をしているのかを、事例を交えてご紹介します。
「もっと最初にこうしておけば…」と後悔しないために、ぜひチェックしてみてください。

要件は“思っている3倍”具体的に書く

オフショア開発で最もありがちなトラブルは、「思った通りに仕上がってこない」こと。
その多くは、要件の伝達が不十分なままプロジェクトが始まってしまっていることに起因します。

 

うまくいっている企業は、要件定義を驚くほど丁寧に言語化しています。
例えば、ボタンを実装するとき。

ただ単純に「ボタンをつけてください」と言うのではなく、

・「このCTAボタンはPCではヘッダー右上に固定」

・「スマホでは画面下部に追従させる」

・「テキストは“無料で試す”、カラーはFigma指定の#F43F5Eを使用」

…といった具合に、細部まで明文化して共有します。

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コーダくん

“これくらい言わなくても伝わるだろう”が一番危険かもしれませんね…

“なんとなく”で伝わると決めつけず、「分かりきってるでしょ」は通用しない前提で、丁寧すぎるくらいの仕様共有が基本です。

情報共有は「1ファイル+1窓口」が鉄則

次に重要なのが、情報の整理とやり取りの窓口の明確化です。

成果を出している企業は、やり取りの“導線”を極限までシンプルにしています。
具体的には、下記のような体制を構築しています:

 

・指示・資料はGoogleドライブやNotionなどに一元管理
・担当窓口は1名に固定し、問い合わせや進行確認もその人を経由
・定例ミーティングや週次チャットのリズムを明確化

 

こうすることで、オフショアチーム側も「どこに何があるか」「誰に何を聞けばよいか」がはっきりし、確認のハードルが下がります

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コーダくん

窓口が複数あると、質問をため込まれて一気に炎上するパターン…見たことあります。

「柔軟に対応してます」ではなく、「明確な指示がある」ほうが、海外チームには圧倒的に好まれます。
言い換えれば、“自由にしていい”ではなく、“決まっていることに従うだけ”の環境を用意することが成功のカギです。

成果が変わった、ある企業の体験談

筆者が関わったプロジェクトの中で、印象的だった企業があります。
その企業は、サービスの立ち上げ時にオフショア開発を導入。最初は「Figmaデータと基本仕様だけで大丈夫でしょ」と軽く考えていたそうです。
ところが、納品されたフロント部分は、余白の取り方もフォントも違う、別物のようなUIでした。
毎日のように修正依頼を出し、国内メンバーも疲弊する事態に。

そこで途中から方針を転換。

・「やってほしいこと・やってほしくないこと」を表形式で整理
・各ページの画面設計に“期待する動き”と“避けたいパターン”を明記

・毎週30分の進捗確認ミーティングを導入

 

結果、後半の工程では修正依頼がほぼゼロに。
開発チームからも「指示が明確で助かる」と好評で、納期通りにプロジェクトは完了しました。

“整えるだけ”で、こんなに変わる

オフショア開発は、前提のすり合わせができていないと失敗しやすいです。
でも逆にいえば、「整えた状態でスタートすれば、スムーズに回る」ということでもあります。

 

本章のポイントを整理すると:

・要件定義は“丁寧すぎる”くらいでちょうどいい

・情報は一箇所にまとめ、窓口も一本化

・「伝える努力」が、結果的に工数削減につながる

 

オフショア開発をうまく活用する企業は、発注前の“整え方”にこそ時間をかけているのです。

"成果が出る外注先"に共通する3つの条件

「じゃあ、どんな外注先なら失敗しないの?」
オフショア開発を検討している方なら、誰もが一度は考える疑問です。

 

答えは案外シンプル。“現場目線で動いてくれるかどうか”です。
たとえば、打ち合わせ中に仕様変更があったとき、「それはできません」と突っぱねるのではなく、
「こうすれば対応できそうです」と落としどころを一緒に探ってくれるような外注先。
そんな相手であれば、多少のトラブルがあってもプロジェクトはうまく回ります。

 

ここでは、成果を出している外注先に共通する3つの条件を解説します。
外注先選びに迷っている方は、ぜひこの章を判断軸として活用してみてください。

条件1|小回りが利く&柔軟な対応ができる体制

まず最初に注目すべきは、「対応の柔軟さ」や「判断のスピード感」です。
仕様の変更やデザインの微調整は、どんなプロジェクトでも必ず発生します。
そのとき、即座に動ける体制があるかどうかは、成果に直結します。

 

うまくいっている外注先は、大きな組織であっても、プロジェクトごとに裁量を持ったチーム体制を敷いています。
つまり、進行中のやりとりで判断が必要になったときでも、いちいち本国の承認を待たず、現場レベルで対応を進められるということ。

 

逆に、「それは方針としてできません」と融通が利かない体制だと、たとえ品質が良くてもスピード感が失われ、
結果として「意思疎通がしにくい」「やりにくい」という印象になってしまいます。

条件2|日本語でのやりとりがスムーズであること

言語の壁は、オフショア開発での最重要ポイントです。
とはいえ、英語ができるだけでは不十分。“日本語でクリアに話ができること”が大事です。

 

成功している外注先は、日本語での窓口対応をしっかり整えていることが多く、
日本人スタッフが間に入ってくれたり、日本語対応可能なPMが直接対応してくれる体制が整っています。

「オフショア開発=失敗」と思っていませんか?本当に成果が出る外注先の条件とは
コーダくん

仕様の話って、専門用語も混ざるので曖昧な翻訳だと危険なんです。

さらに、単に翻訳されているだけでなく、日本の商習慣や感覚への理解があるかどうかも重要。
たとえば「すぐ対応します」と言われたのに、3日経っても返事がない…。
そんな「文化的ズレ」による不安を減らすには、コミュニケーションの“共通言語”を持っているパートナーが理想です。

条件3|過去の対応事例や進め方が明確に提示されている

信頼できる外注先ほど、自社の実績や進め方をオープンに提示しています。
つまり、「どんな企業と、どんな案件で、どういう手順で進めたか」を、具体的に共有してくれるんです。

 

それは、実績があるからこそ出せる安心材料であり、相手を“パートナー”として対等に見る姿勢のあらわれでもあります。

一方、「うちは柔軟に対応します」「納期は厳守します」といった、抽象的なアピールばかりの会社は要注意。
見積もりや提案時点で、過去の制作物や進行フローが見えない会社は、実際のやりとりでも不透明になりがちです。

事例の共有ができる外注先は、「こういう問題が起きたら、こう対処しました」といった現場ベースの対応力を持っているケースが多く、トラブルにも強い傾向があります。

まとめと感想|“安いだけ”じゃない選び方を

ここまで読んでくださり、本当にありがとうございます。

 

「安いからオフショアにしたけど、逆に高くついた」——
そんな苦い経験を経て、今まさに「次は絶対に失敗したくない」と慎重に検討している方も多いはずです。

 

でも、この記事を読んでくださった方には、ぜひ知っておいていただきたいんです。
オフショア開発は、決して“失敗が前提”の手法ではありません。
選び方や体制次第で、ちゃんと成果につなげることができる、心強い選択肢でもあります。

安さに飛びつくだけでは、成果はついてこない

「コストを抑えたい」「社内リソースが足りない」
そんな課題に対して、オフショア開発は非常に魅力的な手段です。
しかし、価格だけで選ぶと、結果的に“遠回り”になってしまうケースが後を絶ちません。

過去の失敗事例を振り返ってみると、要件の曖昧さ、連携のズレ、そして“相手任せ”の体制がトラブルの根源であることが多いです。
それを踏まえたうえで、「選び方」を変えるだけで、同じ外注でもまったく違う結果が生まれることを、この記事を通じてお伝えしたかったのです。

パートナーは“任せる相手”ではなく、“一緒に進める相手”

オフショア開発を成功させるために、必要なのは「ただ発注する」ことではありません。
“並走できるパートナー”として、信頼して一緒に進められるかどうかが、成否を分ける最大のポイントです。

 

そのためには、以下のような視点を持つことが大切です:

・初回のやりとりから、反応の速さや丁寧さを見てみる
・見積もりや提案段階で、質問や確認が多い会社は、信頼できる可能性が高い
・過去の事例や進め方を開示してくれるかどうかで、誠実さや経験値が見える

 

つまり、「この会社なら、何かあっても一緒に乗り越えられそう」と感じられるかどうかが鍵なんです。

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コーダくん

“依頼先”ではなく“伴走者”という意識が、成果を左右する気がしますね。

迷ったときは、「安心して相談できるか」で選んでください

本記事では、オフショア開発が失敗しやすい理由と、その背景、
そして成果を出すために必要な準備・外注先の見極めポイントまでお伝えしてきました。

 

最終的にお願いしたくなる外注先は、「技術がある会社」よりも、“信頼できる人がいる会社”です。
やりとりがクリアで、気になることがあれば気軽に聞けて、スピード感をもって動いてくれる——
そんな安心感のあるパートナーを選ぶことが、成功への最短ルートになります。

お問い合わせ、いつでもお待ちしています

弊社では、オフショアと国内の両面で、柔軟なコーディング代行サービスを提供しています
要件の整理からコミュニケーション設計、品質担保まで、一貫してお任せいただける体制があります。

 

「オフショア開発で失敗したことがあるから慎重に進めたい」
「まだ具体的に決まっていないけど、まずは話だけ聞いてみたい」
そんな方も、ぜひお気軽にご相談ください。

 

“安さ”の先にある、“安心できる外注”を一緒に形にしていきましょう。

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